ベトナムでぼったくりにあった話【実話・ビール1缶20万ドン】

ベトナムでぼったくり被害にあったのでこれ以上被害者を出さないためにもシェアしておきます。

ただ初めに言っておきますがぼられた奴が悪いです。これは肝に銘じておきましょう。日本の性善説なんて全く通用しません。

ただもちろんぼられた側は夢に見るほど悔しいのでぼられないようにこの記事からその手口を学んでください。

初海外一人旅だった私

それまで友人と複数人で海外に行ったことはありましたが、一人で海外を旅行したのはこのベトナムが初めてでした。

私
おれだってもう大人だしそろそろ海外一人旅デビューしとくか。行先はベトナムにしよう。本場のフォーも楽しみだし、活気があって楽しそうだ。よーしアジアの風に吹かれてくるぞ!

こんな意気込みでベトナム旅行を計画していた私でしたがこの後アジアの大嵐に巻き込まれて風前の灯になろうとは思ってもみませんでした。

ベトナム到着そして子分との遭遇

ベトナムの空港をでるとそこにはたくさんの人だかりが。おそらく家族や友人を迎えに来た人たちなのでしょう。ものすごい熱気でした。

空港から宿までのタクシーでは運ちゃんがホテルの場所がわからず適当なところで降ろされるという小さなトラブルはありつつも無事ホテルに到着。その時点ですでに夜だったので、その日はホテルにチェックインしてすぐ寝てしまいました。

あくる朝・・・チュンチュン・・・。

私
よーし今日からベトナムを目一杯楽しむぞ!!

と気合を入れて身支度を整えた私は早速お土産を買いにショッピングモールに向かうことにしました。いきなりお土産・・・。

スマホの地図を頼りに歩いていると歩道を歩いていたにも関わらず、後ろから一台のバイクが歩道を走りながら近づいてきました。

子分
子分
ヘイ、兄ちゃん、どこ向かっとんの?!

そんな感じで現れたのは年の頃60くらいのおっさんでした。いわゆるバイタクというやつですね。

バイタクは東南アジアではポピュラーな交通手段の一つで、二人乗りのバイクで目的地まで連れて行ってもらうことができます。ただし当然メーターは無いため土地勘がないとぼったくられやすいです。
私
そこのショッピングモールなんだけど、もうすぐだから大丈夫だよ。ありがとう。

そう言って歩き出したはいいのですがこのおっさんはずっとついてくるのです。エンジンかけたまま、歩道なのに。さすがにしつこいしバイタクを使う気もないので、

私
いやまじで大丈夫だから

と少し冷たい感じで突き放したのですがそこでおっさんはこう言いました。

子分
子分
まあまあそう言わんと。これちょっと見てみいや。

と一冊のノートを私に差し出したのです。そこには・・・・・。

声かけてきたのは大体怪しい人だったけど、この人は大丈夫だった。 りえ

一人旅の僕をバイクでいろいろ案内してくれた。料金も良心的でおすすめ。 かず

めっちゃ楽しかったー、いろいろ案内してくれてありがとー! かおり

このように日本語で数々のおっさんへの感謝の言葉が並べられていました。

いやいやこんなの明らかに怪しいだろ!!!!!わざわざノートを見せてくる意味が分からんし騙す気満々だなこいつ。

そう思ったあなたは正常な思考の持ち主です。ぜひどんな時でもその疑う思考を忘れないでください。特にこと海外旅行中に関しては。

信じる者は救われるという言葉がありますが、信じる者は罰せられたのが今回の私です。そうです、あろうことか私は件の感謝ノートを見せられておっさんを信用してしまったのです。

バカだと思いますか?私は自分を自分でバカだと思います、今は。というのも当時の私にとって初めての異国の地での一人旅、やはり心細さもありどこか付け入る隙があったのだと思います。今こうしてこの記事を書いている精神状態と、現地の雑踏に紛れて徒歩で移動しているときのそれは全く違うものなのです。だからこそ皆さんにはぜひ常に疑う気持ちを忘れずに持ち続けてほしいのです。

まあこうして私はまんまと子分の運転するバイクの後ろにまたがって移動を始めてしまったのです。

日本語の感謝ノートはそれなりに横行している詐欺の手口のようなのでこの記事を読んだ方は引っかからないようにしてください。中にはバイタクの運転手がほんとにいい人で日本人の客も素直な感想を書いただけのパターンもあるかもしれません。しかし私の考えですがこの類のノートが出てきたら関わらないほうがいいと思います。

子分とのつかの間のタンデムバケーション


バイクの後ろからおっさんのヘルメットとベトナムの街

さて先ほども言いましたが私が向かおうとしていたショッピングモールはもう近くにあり徒歩五分くらいでした。なのでそこまでバイタクで送ってもらってもそんな高い料金を請求されることもないだろうと高を括っていたんです。

するとなんとおっさんはそのショッピングモールを華麗にスルーしました。

私はおっさんにこう言いました。

私
いや、あの、そこのショッピングモールに行きたかったんだけど・・・・・。てかそう言ったよねさっき。

するとおっさん

子分
子分
hahaha!心配すんなマイフレンド。もっと安くてええマーケットがあるから連れてったるわ。特別やで?

となんともtheありがた迷惑なことを言ってきました。そしてもちろん私は、まじか!助かるわ!さすが地元人は頼りになるぅー!などとこれを読んでくださっている方からすればあほとしかいいようのない思考回路に陥っていました。すべてはあの日本語感謝ノートによって操られていたんです。

というわけでこの後ローカルのマーケットに連れて行ってもらい安めのTシャツ等を物色し、おっさん行きつけのコーヒー粉ショップに連れていかれてコーヒーを買い(そんなに安くはなかったけどぼったくりでもなかった)なんだかいい感じにベトナムの街でのおっさんとのタンデムバケーションを楽しんでいました。

そしておっさんは私に行ったのです。

子分
子分
ランチ食べるならええとこ知っとるけど連れてったろか?

ここまでしっかりローカルマーケットとコーヒー粉ショップに連れて行ってくれたおっさんを私はほぼ信用していたのでもちろんOKと答えました。

ここでNOと言っておけばどれだけよかっただろうと思っても後の祭りですね。

僻地のレストラン、BOSSの登場


だんだん周りの風景がローカルに・・・・。

さてバイタクは走ります。コーヒー粉ショップを出て10分、20分、30分・・・・・。中心地からは割と離れたところにあるんだなあと思いながら、だんだん舗装のない道路になり建物もかなりローカル色が強くなっていくのを感じながらそれでも私は何も疑っていませんでした。

40分ほど走ったところでしょうか。一軒のレストランにバイタクは止まりました。周りにはあまり民家もないような、メインの道路から一本脇に入った場所です。とはいっても昼時で明るかったので危ないとかそういった感じは受けませんでした。

そしておっさんは何やら店員の男と話しています。多分”カモを連れてきたぜ。ヒヒヒ。”とか言ってたんでしょうか。そのあと私はテーブルに案内されました。かやぶきの屋根の下にテーブルがあるようなところで雰囲気はまあよかったです。客はローカルの方っぽいのが一組だけいました。

そしてメニューはおっさんのおすすめがあるというので任せました。いつの間にか料理が運ばれてきてビールケースが横に置かれて、それをおっさんが私のグラスに注いでくれます。そのあとおっさんは自分のグラスにもビールを注ぎました。そこへ接客の女性が一人加わり、私とおっさんと女性の三人で乾杯して料理を食べて楽しく時間を過ごしました。

料理 左:焼きそば、右:魚、 子分のおっさんも写ってます。

いざ会計となりここで初めてBOSSが出てきます。

BOSS
BOSS
食事は楽しめたか?うちのレストラン来てくれてほんまおおきにやで。これ会計やわ。

そう平然といってのけて私に会計の紙を渡してきました。

そこには600000ドン、と書かれていました。ドンというのはベトナムの通貨です。日本円で言うとこれは約3000円になりますね。

私:ビールもそんなに飲んでないし料理三品で3000円か。ローカルにしては高いけどまあ楽しかったからいいか。

そう思って60万ドンをBOSSに渡しました。するとBOSSは

BOSS
BOSS
ノーノーノー笑、よく見てよ、会計用紙を笑。hahaha。

といって私に再度金額の確認を促してきたのです。血の気が引く瞬間って人生であんまり無いと思うんですけどもう一度しっかり金額を確認したとき私の血の気は引きました。

そこにはなんと600000ドンではなく6000000ドン、つまり600万ドンの請求額が書かれていたのです。日本円で約3万円ですね。

この後私は高すぎる請求額に対して怒りを覚え、切れ気味に値下げ交渉をしてしまいました。周りに人通りが多く警察に電話もすぐ通じるような状況ならいいですが、こんな僻地のレストランで警察も機能しているかわからないような場所で下手に相手の気分を害すると大事件に発展する可能性もありますので、もしあなたがこのような状況に陥った時は対応に細心の注意を払ってください。

交渉そして密室へ

ビール4缶程度、それに料理が三品ほどの食事の代金として600万ドンを請求された私は、いやいやおかしいだろと少し食ってかかるような感じになりました。ある程度はベトナムの物価を知っていたから異常に高い金額を請求されていることにはすぐに気づいたのです。

ベトナムの物価の参考価格:ビール1缶高くて2万ドン(100円)、平均月収400~600万ドン(2~3万円)

単純に比較できるものではないですが、日本でいったら30万円ほどを請求された感覚でしょうか。食事代だけで。

この後は”おかしいだろ”、”いやうちはこの価格でやってるから”の押し問答がしばらく続きました。私も粘りすぎたのですがらちが明かないということでレストランの奥にある小さな倉庫みたいなところに連れていかれました。

そこは密室になるようにドアがちゃんとあって二畳くらいの小さなスペース。そこに長椅子が一つあり私を中心に両隣をBOSSと子分が囲むように座ります。そしてまたそこでも押し問答が続き私は言いました。

私
わかった。じゃあその値段だというなら詳細を教えろ。料理がいくらでビールがいくらだよ。

BOSS
BOSS
ビール一缶千円やわ。んであとは料理代やな

私
んなわけあるか。ビールなんかその10分の1の値段で買えるわ。ほんとにビールがそんなにするのか確認したいから店員の女性呼んで。

私がそう言うと子分が立ち上がり5分くらいして女性を連れてきました。まあ女性はすぐそこにいたはずだし5分もかかる時点でおかしいのですが、ビールの値段を聞かれたら1缶1000円と答えるように教えていたのでしょう。

私
ここのビール値段1缶いくらですか?

女性店員
女性店員
・・・・1缶1000円です。

・・・・・まあそうなるよね。この女性店員は少し罪悪感があるのか目も合わせず、小さな声でそういうと去っていきました。どうだとばかりにご満悦なBOSSの人間とは思えない笑顔に私は悲しくなりました。ちなみにビールは1ケース以上消費したことになっていました。

そのあとあまりにも交渉が長丁場になり、子分が兵士時代の写真を見せてきて”俺は銃を扱えるんやで”とかいう脅しをかけてくる中でも少し値引きに成功してそこで手を打ちました。

この交渉が終わった時のBOSSの言葉が忘れられません。この時のBOSSの言葉のおかげで私はそれ以来ほぼぼったくり被害に遭うことはなくなりました。(おかげでという言葉を使うとBOSSがなんだかいい人間に聞こえますが当然そんなことは1mmもありません。誤解なきよう。)それは以下のような言葉です。

BOSS
BOSS
お前が食事やビールを注文する前に価格を確認してなかったのがあかんのやで。

もちろんかなり腹が立つ言葉ですが真理ですよね。レストランについてから私は子分のおっさんに任せていろいろ注文させました。その時にひとつづつ値段を確認していればもしかしたら適正な価格で食事を楽しめたかもしれません。もしくは高すぎるから別の店にするという選択肢もあったでしょう。

価格交渉中にメニューをもってこさせたのですがそこには価格は一つも書いていませんでした。私は完全に子分のおっさんを信じてしまっていたのでそれを見逃していたのです。

料金の支払いが終わり、笑顔のBOSSと別れ子分で元兵士のおっさんのバイクの後ろに乗せられて宿泊していたホテルまで送ってもらいました。その道すがら子分のおっさんは普通に私に食事おいしかっただろ等話しかけてくるので、私は完全に彼らの感覚・考え方を理解するのは無理だと思いました。普通ぼったくった相手に対して何事もなかったかのように話しかけられますかね。ぼったくった経験は私は無いので何とも言えませんが、たぶん私だったら無理だなあ。

まとめ・教訓

以上私が初海外一人旅でベトナムにてぼったくりにあった体験談でした。この経験からぼったくり被害に遭わないために気を付けるべきことをまとめてみました。あくまで私の考えなのでそこは違うだろ等の意見ももちろんあると思いますが参考にしてもらえればと。

海外でぼったくられないために
  1. 知らない人に話かけられたら疑う。特にそれが金銭の授受の発生する関係ならなおさら。
  2. その人がどれだけいい人物に思えても、完全に信用することなく最終的には自分で判断することを忘れないようにする。
  3. なにかサービスを受けるときは事前に必ず金額を確認する。

以上三つがこの事件以降ぼったくられないように私が気を付けていることです。書いていて人間不信のようで悲しくなってきますが自分を守るためには仕方ないのかなと感じます。

特に③の金額確認なんて日本だったら適切な金額があるのが当たり前ですよね。だけどベトナムは市場へ行っても観光客なら相場の何倍かの値段を言われたりします。それで半額にまけてくれといったらすぐ承諾されたり。おそらく本来であればもっと安い価格で購入できるものなのでしょう。もちろん彼らも生きるためにやっていることですから必死ですが、こちらだって無限にお金があるわけではないですよね。そこにあるようで存在しない価格を自分で見つけていくことがベトナムでは大事だったりします。

それではここまでお付き合いいただきありがとうございました。

今回のこの記事は私がぼったくりにあいつつも値段交渉して価格を下げさせたという武勇伝などでは全くありません。むしろ今では交渉すること自体が非常に危険な行為だったと振り返って思います。今回ぼったくってきたのは全く私とは考え方の異なる人々なので何をされるか想像がつきません。おおげさかと思われるかもしれませんが命あっての旅行の楽しみです。

今回は暗い話になってしまいましたが海外旅行自体は新しい経験ができたり気持ちのリフレッシュになったりと、とても素晴らしいものということに変わりありません。ぼったくりやスリ、犯罪に気を付けながら海外旅行を楽しみましょう。

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